第8回美人画研究会

日時: 2016年10月30日(日)午後2時より6時まで
会場: 東京芸術センター会議室(北千住駅西口より徒歩7分)

庶民の街・北千住に新しく誕生した「東京芸術センター」で、これまで開催していた浜松町の高層マンションとは違った雰囲気で行いました。

1.「日本画を描いてみよう」 松永伸子   
---初心者でも日本画を気軽に楽しめる技法を紹介しました。練習用の和紙にドーサを引いた紙、ドーサ引きしてある色紙、していない色紙を用いて、顔彩3色と胡粉、墨汁で実際に描き比べをしました。お手本は今野由恵さんの「美人画ー描き方と鑑賞」より「雪の朝」「襟あし」の2点を使用しました。又、日本画家の秋元和夫さんが本格的な画材で描いた今野由恵さんの模写をご持参くださり、発色や使用する紙の違いなどを比較検討できました。

2.「女優シリーズ・長澤まさみ」 全員
---本年よりすでに3回行っている「女優シリーズ」ですが、4人目は「長澤まさみさん」に決めて、参加者の有志が自分独自の描き方で描いた絵を持参しました。その絵を机に並べて、画材や表現方法の違いや描く際の苦心談、着目点などを語り合いました。
長澤まさみさんは、前回の「綾瀬はるかさん」とは映画「海街diary」で四姉妹の長女・次女を演じ、助演女優賞に輝きました。
青春映画のヒロインからスタートした長澤まさみさんですが、最近ではすっかりセクシーな大人の魅力を身に着けていますので、
色々な表情を描くことができたのではないかと思います。参加者が持ち寄った絵も、日本画から似顔絵、パステル画や水彩画、鉛筆画や化粧品を使用して描いたものまで、幅広い美人画が集まりました。
4回続けた「女優シリーズ」の美人画は、2016年日本顔学会の年次大会「フォーラム顔学」にて展示発表いたしました。

3.全員参加型ディスカッション
---参加者それぞれの立場により「美人画」や「美人」に対する考え方や表現方法が異なりますので、絵画ジャンルを超えてのディスカッションの時間を持ちました。東大名誉教授である原島先生に、「美人と時間の関係」の話をしていただき、美人に対する概念をさらに深めました。